チャットボット導入で得られる6つのメリットとは?短期・中長期で得られる効果が異なる

チャットボット導入で得られる6つのメリットとは?短期・中長期で得られる効果が異なる

チャットボットの導入を検討していく中で、どのようなメリットがあるのかは気になるところだと思います。チャットボットには、そのツール自体としての性能による効果と、中長期的に運用改善をしていくことで得られる効果とに大きく分かれています。全ての効果を一緒の時間軸で見てしまうと、実際の期待とのギャップにつながってしまいます。今回は時間軸をベースとしたメリットについてまとめていきたいと思います。

チャットボットを導入した時にどんなメリットがあるんだろう?

チャットボットは導入してすぐに感じられるメリットと、中長期的なチューニングによって得られるメリットとに分かれるんだ。それぞれ見ていこう!

おさらい:チャットボットとは?

チャットボットについて知っているという方は飛ばしていただいて大丈夫です。チャットボットについて簡単におさらいしていきます。

「chat(会話する)」+「bot(ロボット)」の造語

チャットボットは「自動会話プログラム」のことを指し、人間がテキストや音声で話した言葉に足して反応するような機能です。代表的なものですと、iPhoneの「Siri」やGoogleの「Googleアシスタント」などが該当します。内部的にはデータベースを登録してあり、発話された内容に対して、一番近しいデータベースを検索してその回答を返すような仕組みです。

そもそもチャットボットって何のこと?という方は【完全初心者向け】チャットボットとはどのようなサービス?の記事から読んでみてください。

ビジネスで利用されるのは「シナリオ型(選択肢だけ)」か「AI搭載型(検索もできる)」の2パターン

チャットボットと言っても使える機能や学習されたデータベースによっていくつか種類に分かれています。ビジネスの世界で利用されているものはその中でも、シナリオ型、AI型の2種類です。理由としては、AIが自分で学習していくというフェーズでは不安定さや発話内容がコントロールできないケースが多く、想定外の自体につながってしまうケースが発生するためです。

MicrosoftがAIチャットボット、Tayを停止―人種差別ジョークで機械学習の問題点が明らかに

そのため、人間が学習をコントロールできる「AI型」もしくはAIがそもそも搭載されていない「シナリオ型」での活用に止まっています。今後の技術革新によって新しいパターンも出てくる可能性は十分にありますが、今はこの2つを覚えておきましょう。

より詳しく知りたいという方はこちらも参考ください。

「チャットボット」を完全理解!仕組みから活用イメージまでこの記事1本で大丈夫

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チャットボットの導入で得られるメリット6選!

それでは早速本題に入っていきます。チャットボットを導入することで得られるメリットはいくつかありますが、その中でも代表的なケースについてまとめてきます。すぐに効果を実感できる即効性があるものから、中長期的な視点で得られるものまでありますので、分けて紹介していきます。

導入してすぐに効果を実感できるメリット2選!

チャットボットの特徴としては、ロボットなのでリソースが無限大という点があります。また、AIを搭載したチャットボットであれば、かなり高い精度で検索することができます。そこで得られるメリットについて紹介します。

24h365日のカスタマーサポートの提供

チャットボットを導入するだけで、ユーザーへのサポートが24h365日になります。これまでは何かしら問合せしなければいけない、手続きが必要といったサービスもチャットボットを導入することで解決することができます。ユーザーのタイミングに合わせた問合せ対応、手続きが可能となるため、カスタマーサポートの品質向上につながります。

ヘルプページのUXの向上

これまでのヘルプページだとユーザーが少なからず検索したり、自分のパターンにあった回答を探し出す必要があったりしました。チャットボットではキーワードを入力するだけで、ユーザーにあったFAQを探すだけではなく、そのユーザーパターンで分岐を分けることで、ピンポイントに回答を表示させることができます。

「〜の場合は◯◯よりお手続きください。〜の場合は▲▲よりお手続きください。〜の場合は××よりお手続きください」などとヘルプページに記載してあることが多いですが、「自分がどのパターンなのかよくわからない!」といったユーザーニーズに応えることができるのです。

中長期的に効果を実感できるメリット4選!

チャットボットはユーザーの発話データを再学習させていくことで精度を向上させていくことができます。再学習にはある程度データを貯める期間であったり、データから得られた仮説を検証する期間がありますので、すぐすぐに効果を実感できる訳ではありません。ただ、コツコツと積み重ねをしていくことで中長期的には大きな効果につながります。

ユーザーの自己解決率の向上による問合せ削減

一番わかりやすい例ですと、問合せの削減ではないでしょうか。チャットボットの導入により、ユーザーは自分で解決策を知ることが容易になります。本来は問合せをしなければいけなかった「問い」に対して自分で回答を見つけ「自己解決」できるようになります。この割合が多く慣れば自然と「人間が対応しなければいけない問合せ数」というのは削減されていきます。

ただ、大体の問合せはここまでシンプルではありません。ヘルプページやマニュアルに記載があるにもかかわらず、問合せが発生するものは複雑であるケースがほとんどです。カスタマーサポートの領域のみならず、他の部署を巻き込んで包括的に解決していくような場合もあります。これまでは肌感覚だった意見もチャットボットの導入により”可視化”できるようになります。このデータを使って、社内を推し進めやすくなります。

データ連携によるオペレーションコストの削減

問合せの中には、オペレーター側で処理をしなければいけないものも多いかと思います。例えば「定期便の変更」、「契約内容の変更」などは単純な”問合せ”ではなく、”依頼”に近い内容です。このような問合せも、チャットボットと顧客システムデータを連携させることで、自動化させることが可能です。

チャットボットで選択された内容でそのままシステムを書き換えたり、逆にシステムの情報を参照してチャットボットで表示させるということも可能になります。

身近な例ですと、クロネコヤマトのLINEで「お届け日の変更」が可能です。また、携帯キャリアに入っているチャットボットですと「今月の利用料金」なども確認することができます。

問合せ対応の自動化が進むことによる「ユーザー満足度」の向上

問合せをする際に一番重要な指標が「解決するまでの時間」です。「1h以内に解決すると満足度が90%以上」でその後は徐々に時間が増えるごとに満足度が低下していきます。24hを経過すると満足度が急激に下がります。チャットボットを導入することで、自動応答が増えればユーザーはほぼリアルタイムで自己解決することにつながります。

この「解決するまでの時間」が短縮されることでユーザーの満足度向上につながっていきます。

クロスセルやアップセルの割合の向上

ユーザーが不満や疑問を感じた場合に実際に企業に問合せをするケースは約50%と言われています。それ以外は、問合せすらせずに、二度とサービスを使うことがないというデータがあります。このようなユーザーをサイレントカスタマーを呼びますが、チャットボットの導入によってサイレントカスタマーの声も拾うことができるようになります。

問合せのハードルが電話やメールと比べて格段に低くなることで、チャットボットなら使っても良いかもというユーザーがかなり存在しているのです。自己解決できる割合が増えれば、今まで離脱して利用しなかったユーザーがそのままサービス利用を継続し、将来的なクロスセルやアップセルにつながっていくことができます。

導入前にどのくらい効果が得られそうかのシミュレーション

チャットボットを導入する前の段階でおおよその効果の試算を行うことが可能です。問合せ数やテンプレで対応できる割合、現在の人件費などを用いて簡単に試算することができます。

もし気になる方がいましたらこちらのページより実施に簡易シミュレーションを実施することができるので、ぜひ参考にしてみてください。

チャットボットで期待できる7つの効果!導入前のポイントから削減シミュレーションまで紹介

また合わせて、チャットボットの導入コスト・維持コストを把握しておくと費用対効果のイメージがつきやすくなりますので、こちらもご参考ください。

チャットボットの導入費用、ランニングコストはどのくらい?費用対効果も合わせた導入の検討方法

チャットボットの活用事例5選

これまで見てきたチャットボットのメリットを踏まえて実際にどのようにチャットボットを導入しているのか、他社のベンチマークを探してみると良いでしょう。代表的な業界をまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。

時間がない方はこちら

業界横断してそれぞれの評価が高かったチャットボットについてまとめています。

【これだけでOK】チャットボット活用事例まとめ!5業界63社のチャットボットを徹底レビュー

業界別の実績

こちらで5つの業界それぞれに記事をまとめていますので、近しい業界や気になる業界があればベンチマークとする企業を探してみてください。

あの会社のチャットボットはイケている?売上TOPの化粧品会社の状況は?

あの会社のチャットボットはイケている?生命保険会社の導入状況は?

【厳選12社】ネット証券会社のチャットボット導入状況を徹底調査!

【厳選11社】格安SIM、携帯キャリアのチャットボット導入状況を徹底調査!

【JR東日本やANAなど14社】交通インフラ業界のチャットボットの導入・活用実態を徹底調査!

合わせて確認しておきたいチャットボットの失敗例

チャットボットを導入してみて、うまく効果が出なかったという企業も少なくありません。先ほど紹介したように効果の時系列という考え方もありますが、そもそも最初のスタートでつまづいているケースが多いので、失敗事例を確認して上で、進めていくと良いでしょう。

導入前に見ておきたい!チャットボットでよくある失敗例9選

どこのチャットボットが良いのか?

チャットボットのメリットとデメリット、そして効果試算のイメージが付いたら、次はチャットボットを提供している会社を調べてみましょう。無料で使えるものから国内で多く利用されているサービスまで幅広くあります。それぞれまとめていますので、参考にしてみてください。

無料でつかえるチャットボット

無料で利用できる代表的なツールはGoogleが提供している「Dialogflow」です。AIエンジンを搭載しているだけでなく、様々なAPIを活用することができます。ただ、エンジニア的な知識が必要なため、もし難しいそうという場合はサポートがしっかりしているベンダーから選ぶことをお勧めします。

無料で作れるチャットボットの作り方!高性能の「AI」が無料で使えるツールを紹介

無料のチャットボットの注意点は?チャットボット開発者が実際に使ってみた。

チャットボットで使えるAPIはどこがある?GAFAが提供しているオススメ8選まとめ!

国内で幅広く使われているチャットボット

国内のチャットボットは担当者がついていたり、初期設計から運用サポート、レポーティングなどを行なってくれる企業が多いです。こちらもまとめていますのでぜひ参考にしてみてください。

チャットボットはどこがオススメ?厳選16社のチャットボット特徴比較。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回はチャットボットを導入することで得られるメリットについてまとめて紹介しました。即効性がある効果から、中長期的な効果まであることを理解いただけたと思います。チャットボットは今後も導入企業が増えていくと見込まれていますので、もし検討している方は実際にチャットボットベンダーの話を聞いてみると良いでしょう。

こちら【無料配布】チャットボット19社の比較シートを使って効率よく導入を進めようで19社分の比較シートを無償で提供していますので、是非ダウンロードしてみてください。

また、導入事例について詳しく知りたいという方は【見なきゃ損!】チャットボットの事例を22種(リサーチ10時間分)を無料提供で10時間分のリサーチ結果を提供していますので、参考にしてみてください。

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