多くの企業で導入しているチャットボットは、AIを搭載しているAIチャットボットとAIをを搭載していない選択肢型チャットボットとの2種類に分かれています。
AIもIBMの「ワトソン」やGoogleの「BERT」のような世界的に有名なものから、事業会社が独自に開発したものまで様々です。
今回はAIチャットボットとはどのようなものなのか?AIエンジンによる性能の違いはあるのか?について解説していきたいと思います。
チャットボットって「AIが入っているもの」と「AIが入っていないもの」の2種類あることはじめて知りました・・!
AIが入っていると見積もりの費用が高くなってしまうんだけど、何が違うんだろう??
よくみんなが疑問に思うポイントだよね。
AIって聞くと難しいイメージかもしれないけど、チャットボットで使われている機能でいうととてもシンプルなんだ。
「AI」のありなしの違いを一言でいうと、
「フリーワードが検索できるかどうか」の違いだよ!
え・・!
AIの機能って「フリーワードが検索できる」ことだけなんですか?
AIチャットボットとは何か?
野比さんが感じているように、この記事を読んでいる皆さんも「AIの機能ってそれだけ?」と疑問に思う方が多いと思います。
まずはそれぞれ、AIとチャットボットについて理解していきましょう。
チャットボットとはそもそも何?という方は【完全初心者向け】チャットボットとはどのようなサービス?の記事も参考にしてみてください。
そもそもAIとは何か?
AIとは「アーティフィシャル・インテリジェンス」の略で、日本語にすると「人工知能」と訳されます。一般的には、「コンピュータ上に人間のような知能を再現する技術」と定義されており、単純な計算ではなく、人間の脳のように創造的なアウトプットができる技術やシステムのことを指す場合がほとんどです。
https://blog.hubspot.jp/dx-ai
上記の引用にあるようにAIは「人間のような知能を再現する技術」と定義されています。
ただ、AIには明確な基準がなく、できることも限られているので、皆さんがイメージするような「AI」にはまだまだ遠いステージだといえます。
AIにもいくつか学習やモデルで流派が分かれており、代表的な3つをご紹介します。
- 機械学習
- ニュートラルネットワーク
- ディープラーニング
それぞれを詳細に説明しようとするとかなり膨大となってしまいますので、簡単な辞書的な定義を引用させていただきます。
機械学習
機械学習とは、コンピューターが大量のデータを学習し、分類や予測などのタスクを遂行するアルゴリズムやモデルを自動的に構築する技術です。
https://ledge.ai/artificial-intelligence/
ニュートラルネットワーク
ニューラルネットワークとは、上の図のように、データを入力する入力層、データを出力する出力層、入力層から流れてくる重みを処理する隠れ層から構成されます。
https://ledge.ai/artificial-intelligence/
ディープラーニング
ディープラーニングとは、このニューラルネットワークの隠れ層を複数にすることで、特徴量をコンピューターが判断する手法です。
https://ledge.ai/artificial-intelligence/
チャットボットで使われるAIは?
チャットボットで使われているAIは「機械学習」の技術を用いたモデルが多いです。
機械学習の技術では、予め大量のビックデータを学習させることで、分類や予測が行えるので、会話も同じように言語を予め覚えさせておき、会話で使われる単語を認識できるようになっているのです。
ただ、AIだけでは学習させるデータをうまく処理させることができないため、「自然言語処理」という技術が使われています。国語で習ったような「名詞・動詞・形容詞、…」といったような分類や単語の分類など、いくつかAIが学習しやすいように文章を処理するための技術です。
日本語は英語と異なり文章がかなり複雑なので、同じAIでも言語によって精度が異なります。
チャットボットで使われるAIはいくつかありますが下記がよく目にすることが多い印象です。
- Googleの「BERT (バート)」
- Googleの「 DialogFlow (ダイアログフロー)」
- IBMの「Watson (ワトソン)」
- Microsoftの「LUIS (ルイス)」
- LINEの「LINE BRAIN (ラインブレイン)」
- BEDOREの「BEDORE Conversation (ベドアカンバセーション)」
- 独自開発AI
AIチャットボットでできることは?
AIを搭載しているチャットボットでは「フリーワード」検索に対応ができるということです。
AIを搭載の場合 | AIを使って入力されたテキストを解析し、応答することができる。 |
AIを搭載していない場合 | テキストを入力されても解析ができない。 ※アンケートの自由入力などは解析が必要ないので可能 |
チャットボットで使われるAIの仕組み
なんとなく、AIのことを理解できました!
フリーワードの対応ができることまでは分かったんですが、
どのような仕組みになっているのでしょう?
理解できたようだね!
チャットボットでのAIの仕組みはシンプルで、
「文章の近しさ」を判断するということなんだ。
「文章の近しさ」ですか・・?
文章の近しさ(類似度)を判断するAIチャットボット
AIチャットボットのAIだけでは、文章を理解することができません。
そのため、自然言語処理などの技術を用いて予め学習されたAIを用いています。
AIチャットボットはユーザーが入力された「テキスト」を「予めインプットされたデータベース」の中から「近しいテキストがないか」を検索してアウトプットします。
最初の言語の学習に関してはそれぞれのAIエンジンによって学習元のデータソースは異なりますが、wikipediaのような大規模な辞書や検索履歴などのようなビックデータを用いて基礎的な学習がされてある状態になります。
このAIエンジンに、プラスで各企業オリジナルの単語や言い回し、サービス名称などを学習させた上で、FAQを登録していきます。ここまでがインプットされたデータになります。
上記のような学習を行なっているため、単純なキーワードでの検索ではなく、テキストの「意味(同じような言い回し)」を理解した上で検索してくれることがポイントです。
なるほど!
「登録してある文章」と「入力された文章」を比較して近しいものを返答しているということですね!
そうなんだ。
ぱっとみた感じだとGoogleの検索エンジンと違いがないように見えるんだけど、色々な言い回しを含めて検索してくれることが特徴なんだ!
AIが使えるチャットボットはどこ?
現在はほとんどのチャットボットベンダーでAIを搭載したチャットボットを提供しています。
こちら【無料配布】チャットボット19社の比較シートを使って効率よく導入を進めようで19社分の比較シートを無償で提供していますので、是非ダウンロードしてみてください。
また、導入事例について詳しく知りたいという方は【見なきゃ損!】チャットボットの事例を22種(リサーチ10時間分)を無料提供で10時間分のリサーチ結果を提供していますので、参考にしてみてください。
まとめ
今回は「AIチャットボットとは何か?」について説明しました。
AIといってもかなり幅広い技術の1つでチャットボットに活用されているということが理解いただけたと思います。
AIチャットボットといっても、まだまだ人間がインプットの学習や、うまく返答できていないところをチューニング(再学習)などされることでAIチャットボットの精度自体を向上していく必要があります。
今後はAIも自動で学習されてくれるものがでてくるフェーズが来ると思います。
その時は今よりももっと多くの企業で活用されると思いますので、ぜひ、仕組みを理解した上で導入を検討してみてください。