チャットボットで使われているAIはGoogleやFacebook、IBMなどさまざまです。AIといってもどのような機能としてつかわているかイメージつかない方も多いのではないでしょうか?今回は、チャットボットで使われているAIについてわかりやすく紹介します。
チャットボットってどこでAIが使われているのかわからないな。
Googleの検索と同じようにしか見えないけど、どこがAIなんだろう?
いい着目点だね。
実はあまりチャットボットで使われているAIについて知らない人が多いんだ。
どこでAIが使っているのか確認してみよう!
チャットボットとは?
チャットボットについて知っている人も多いと思いますが、定義の確認です。チャットボットとは「テキストコミュニケーションを自動で対応してくれるロボット」のことです。
そもそもチャットボットって何のこと?という方は【完全初心者向け】チャットボットとはどのようなサービス?の記事から読んでみてください。
チャットボットの仕組み
チャットボットの仕組みは”AI”が搭載されているかによって大きく異なります。AIが入っていない場合は”人工無能”と呼ばれ、選択肢を使って会話の流れを作る”シナリオ型”に分類されます。選択肢をどんどん繋げていくだけなので、費用も比較的安く抑えられることがポイントです。
それに対し”AI”が搭載されているタイプは”FAQ型”もしくは”AI搭載型”と呼ばれ、フリーで入力されたテキストに対してBOTが反応して回答を掲示することやコミュニケーションを取ることが可能です。ユーザーから見ると、Googleで検索して、記事がヒットするのと同じ感覚で回答がヒットします。Googleの検索エンジンと何が違うのだろう?と疑問を持つ方も多いことでしょう。
Googleや通常のページ検索の場合は、テキストでのキーワードの合致率やページの評価(滞在率や独自性、クリック率など)で検索順位が決まるというシンプルな構成ですが、チャットボットなどで利用されている”AI”エンジンは、”言語を理解しようとする”という点で回答を導き出すためのアプローチ方法が異なります。
AIがあるタイプ
GoogleやFacebook、IBMなどの大手IT会社が提供しているAIエンジンを利用しているケースがほとんどです。Googleなどは検索データなど大規模なデータをもとに学習がされており、単語の意味を理解することができるようになっています。
例)地名や電話番号、名前をそれぞれ単語から理解することができるなど
一方で、大手のIT会社が提供しているAIを用いずに独自開発したエンジンを活用している企業もあります。色々なモデルがありますが、基本は文字の長さや名詞・動詞などの品詞、単語のベクトル(数字の配列を用いて単語を表すこと)などのいくつかの変数をモデルに組み込んでいるケースがほとんどです。
単語のベクトルというとかなりわかりづらいですが、例えば、”犬”と”猫”は単語で見ると、別の漢字ですが、意味的にはどちらも”動物”で”ペット”としてよく飼育されているなどの共通点がいくつか存在しています。単語を単なる漢字ではなく[1,0,1,0,1,1,0,0]などの多元的な数字で表すことで、コンピュータでも”犬”と”猫”は近しいなどと判断することができるようになります。
例)[動物かどうか,ペットとして飼育可能か,しっぽがあるか,四足歩行か,肉食か]などで、1=該当、0=該当しないなどで単語をベクトルとして表示する
AIがないタイプ
”AI”が搭載されていない場合は、単なる選択肢の積み重ねしか作ることはできません。シンプルですが、情報の流れが早い今日では、あまり対応範囲を広げることは難しい状況です。シンプルなフォームの代替、LINE施策などによるA/B診断などは選択肢だけでも構成することができるため、シンプルなものを抜け漏れなく、ロボットで実施したいなどのニーズに対してはマッチすることができます。
AIがあることによるメリットとデメリット
AIが入っている方が対応できる範囲が広くなりますが、同時にデメリットも発生します。AIはあくまで学習やチューニングによって精度が変わるため、すべてAI任せにするということはまだできないステージであるためです。
AIがあることによるメリット
- 想定質問と回答が与えられて言えれば、AIが自動で近しい候補を提示することができるため、大幅な工数削減を期待できる
- ユーザーも自身にあった質問の回答にすぐに辿り着くことができ、UX的によいサービス提供となる
AIがあることによるデメリット
- AIの精度が低い場合やチューニングがされていない場合などは、検討違いな回答の候補を出す場合がある
AIチャットボットについてもう少し知りたいという方はこちらも参考ください。
”AIあり”と”AIなし”のどちらが良いのか?
質問と回答がそこまで多くなければ、”AIなし”がおすすめ
AIが搭載されることで、費用がグッと高くなってしまうツールがほとんどです。そこまでQ&Aが多くないということであれば、費用を安く抑えることができる”AIなし”がおすすめです。
大幅に工数削減を狙いたいなら”AIあり”がおすすめ
問合せの対応工数を削減したいという狙いが強ければ、”AIあり”がおすすめです。特に単純な質問が多いという場合はチャットボットと大変相性がよいです。ただ、ユーザーによって確認する必要がある、本人確認が必要な問合せなどのような場合は、チャットボットだけでは工数削減をさせることは難しいです。自社のシステムとの連携を踏まえて問合せ削減を目指す必要がありますので、注意が必要です。
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また、導入事例について詳しく知りたいという方は【見なきゃ損!】チャットボットの事例を22種(リサーチ10時間分)を無料提供で10時間分のリサーチ結果を提供していますので、参考にしてみてください。
まとめ
今回はチャットボットの仕組みについて紹介しました。一見Googleや通常のページ内検索と同じような動作でも、中身のロジックや、回答までの根本的なアプローチ方法が異なるということを説明しました。言語を理解しようとする取り組み自体は、自然言語処理の研究が進むにつれて、チャットボットの技術に還元されています。
日本語は特に海外言語と異なり文法や単語の複雑さがありますので、海外のチャットボットに比べるとまだ劣るところがありますが、今後の研究が進むによりより使いやすいものとなっていくでしょう。