シナリオ型のチャットボットについて知りたい!作り方やメリット・デメリットを解説

シナリオ型のチャットボットについて知りたい!作り方やメリット・デメリットを解説

チャットボットには大きく、AIを搭載している「検索型」、AIを搭載しておらず選択肢だけの「シナリオ型」に分かれています。AIを搭載しているチャットボットはデータベースから返答を行いますが、シナリオ型の場合は予め会話のフローを組み込んでおく必要があります。今回はシナリオ型のチャットボットについて詳しく解説していきたいと思います。

チャットボットでシナリオ型のものを検討しているんだけど、検索型と何が違うんだろう?

シナリオ型だとAIがそもそも搭載されていないから、選択肢だけで問題ないケースなどで利用されるケースが多いね!

チャットボットの種類について

チャットボットは「chat(チャット)」+「bot (ロボット)」の造語で、自動会話プログラムのことを指します。会話のアプローチとして、Google検索のように人間が入力したテキストに対して返答する「検索型(AIあり)」と、最初から選択肢を提示しているパターン「シナリオ型(AIなし)」に大きく分かれています。

そもそもチャットボットって何のこと?という方は【完全初心者向け】チャットボットとはどのようなサービス?の記事から読んでみてください。

問合せ対応によく利用されている検索型(AIあり)のチャットボット

検索型のチャットボットはいわゆるカスタマーサポートの一環として導入されているケースが多いです。膨大なFAQの中からユーザーに適した回答を出すためにAIが活用されています。もしシナリオ型で対応しようとすると、全ての質問パターンを選択肢で作成しなければ行けません。そのため、ユーザーと企業と双方にメリットがある検索型を採用されることが多いです。

代表例としてはiPhoneの「Siri」やGoogleの「Googleアシスタント」、Amazonの「Alexa」などが該当します。

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マーケティング機能やフォームの一環として利用されるシナリオ型のチャットボット

一方でシナリオ型のチャットボットはマーケティングの施策として「商品レコメンド」や途中離脱を防止する「フォーム」として利用されるケースが目立ちます。LPでもこのような機能は作ることができますが、チャットボットの方がよりシンプルで簡単に作ることができます。

ユーザー目線としても、フォーム入力という意識がなく、チャットボットとの会話の中ですべての情報をヒアリングすることができるため、離脱率も抑えられる特徴があります。

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その他:コンテンツの一環として利用される会話型のチャットボット

その他の種類として、ビジネスでは活用されていませんが、会話型のチャットボットがあります。会話型のチャットボットの代表例としてはLINEが提供する「りんな」です。りんなは女子高生をイメージして作成されており、多くのユーザーとの会話データを学習し、あたかも本物の女子高生と会話をしているような感覚になります。

ただ、会話型のチャットボットの場合は発言や学習データを人間がコントロールできないため、さまざまな問題に繋がる可能性があります。

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そのため、現在ビジネスで活用されているチャットボットは、人間が発話や学習データをコントロールできる検索型もしくは、シナリオ型で活用されていることがほとんどです。

もっとチャットボットについて知りたい方はこちらも参照ください。

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シナリオ型のチャットボットの活用シーン3選!

シナリオ型のチャットボットはAIが搭載されていませんが、その分、安価に利用できることがメリットにあります。シナリオ型のチャットボットでよく活用されている利用方法を紹介します。

問合せフォームや応募フォームの代わりに活用したい

マーケティング担当者では、誰しも一度は「フォームの離脱を改善したい」と考えたことがあるのではないでしょうか。フォームをチャットボットにすることで、もしかしたら改善ができるかもしれません。

通常のフォームの場合は入力が面倒といった印象がどうしても強く、大半のユーザーは途中で離脱してしまう傾向があります。そこでチャットボットを活用することで、ユーザーとの自然な会話の中で全ての情報を埋めることができるため、チャットボットを導入したことで離脱率が大幅に改善されたという事例が多く報告されています。

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レコメンド機能や診断機能として使いたい

「あなたはどのタイプ?」などで肌診断や性格診断などのコンテンツを経験したことがあると思います。チャットボットでも簡単にこのような診断を作ることができます。その人の回答内容に合わせて回答を掲示するだけでなく、商品やサービスを紹介したりとレコメンドとしても活用することができます。

多くはLINEでのコンテンツとして活用されています。スタンプ施策やLINE誘導施策で友達を集めた後の、ユーザーの活性化施策や購買へと自然と誘導させるための施策として、チャットボットは相性が良い傾向があります。

また比較的に安価で作成ができるため、都度LPをデザインし、作成する費用に比べて簡単に実現することが可能です。

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簡単な問合せ対応として使いたい

もし質問が10−20個程度の少ないFAQであれば、シナリオ型のチャットボットで問合せ対応を行うことも可能です。最初に大きなカテゴリを選択させ、そのカテゴリの中からユーザーにあった質問を選んでもらい、回答を表示させます。チャットボットの機能によっては、チャットボットからヒアリングした内容をメールで送ることができますので、シナリオ型で問合せをヒアリングして、そのままメールへ飛ばすといった使い方もあります。

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シナリオの作成はどう進めたらよい?フローを理解したら大丈夫!

それでは実際にシナリオ型のチャットボットを作成したい場合は、どのように進めたら良いでしょうか?ここではどこのチャットボットベンダーでも実施している作成フローを紹介します。

まずは全体図を把握するための材料として全てのリストにまとめる

シナリオ型はシナリオツリーのように全てを一本の木にまとめる必要があります。そこで重要となってくるのが、「網羅性」です。細かいところからスタートしてしまうと大きな抜け漏れが発生してしまうので、まずは全体をみてから細かい枝葉の部分で過不足がないかを確認していきます。そのための最初の材料として、すべてのリスト化してみましょう。

作成している時は重複があっても大丈夫!この後のまとめていく段階で重複は整備していくので、まずは考えられるものをどんどんリストアップしていきましょう。

順序や配列を確認してシナリオツリー化していく

すべてのリストが整った段階でシナリオツリーを作成していきます。ここで大事なポイントはグループ化です。大きなグループを作り、そのグループの中でさらに小さいグループに分けていくという作業を行っていきます。イメージとしては大カテゴリ>中カテゴリ>小カテゴリ>個別のリストと分けていく作業となります。

各グループごとに多くても5-7個までにとどめ、それよりも数が多い場合は細かいグループを作成していきましょう。

各グループにまとめができたらシナリオの順序と配列で違和感がないかを確認できれば完成です。

行き止まりや選択肢の網羅性を確認

シナリオツリーができあがった、「網羅性」やシナリオの流れを確認していきます。ここでは様々なユーザーを想定しながら確認することが大切です。例えば「高校卒、専門学校卒、4年生大学卒」といった選択肢の場合「短期大学卒」た「大学院卒」の人が選択できずに困ってしまいます。問合せの中ではこのような選択肢の網羅性の欠如が多く見受けられます。

色々なユーザーの視点になったつもりで考えていくことで抜け漏れを防止していきます。

最後は「作成者」以外の人に頼んで複数名でテストを実施

自分では想定できないことや、言葉のわかりやすさなどを検証していきます。自分で作ったものだとどうしてもそれ以上の意見は出てこないため、他の人にテストしてもらうことを推奨します。色々な人の意見があると思いますので、採用すべき意見を見定めて修正を行いましょう。

大きな問題がなければ、それで完成です。あまり固執してしまうとスピード感が落ちてしまうため、ほどほどにしておきましょう。どちらにせよ、想定外のユーザーは出てくるので、リリースした後に修正していくというスタイルでいることが大切です。

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どのようなチャットボットのサービスがあるのか?

チャットボットは無料で使えるものから、有料のサービスまで様々です。シナリオ型のチャットボットの場合は有料の場合でも検索型(AIあり)に比べてかなり安価に利用できるサービスがほとんどです。もしサポートなどが心配という方は国内のチャットボットサービスを提供しているベンダーへ相談してみるとよいでしょう。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。今回はシナリオ型のチャットボットについてまとめていきました。選択肢だけで作っていく必要があるため、向き・不向きがありますが、主にマーケティングでの活用やシンプルな問合せ対応では十分に活用することができます。気になる方は是非他の事例なども参考にしつつ、ベンチマークとなる企業を見つけていきましょう。

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