【完全初心者向け】チャットボットとはどのようなサービス?

【完全初心者向け】チャットボットとはどのようなサービス?

「チャットボットについてざっくりと概要を手軽に知りたい!」というあなたへ。

本記事では概要から仕組み、導入メリットや代表的なサービスについて簡単に把握できるようにまとめました。

これからチャットボットについて詳しくなりたい方は、入門編として読んでみてください。

本記事の内容

  • チャットボットとは何か?

  • 導入するとどのようなメリットがあるのか?

  • 代表的なサービスはどこか?(有料版&無料版)

この記事を記載している私は、大手IT企業でAIを活用したサービス開発を行っており、チャットボットを特に専門分野としています。

チャットボットはまだここ数年で出てきたサービスのため、事業を進めていくなかでやっと理解を進めていくことができました。

チャットボット関連の記事では、同じような定義の説明やメリット・デメリットについて説明しているブログやサイトが多い印象でした。その中で私の記事では、これまでの事業経験を活かして「簡単に理解できること」を目指してまとめていきたいと思います

チャットボットとは何か?

チャットボットは自動返信するロボットのこと

チャットボットは会話を意味する「Chat(チャット)」とロボットを意味する「Robot(ロボット)」を組み合わせて作った造語です。

身近なチャットボットではiPhoneに搭載されている「Siri(シリ)」や「OK,グーグル」でお馴染みの「Googleアシスタント」などがあります。

「今日の天気は?」、「近くのレストラン調べて」など話すと「Siri」や「Googleアシスタント」が回答してくれますよね。このように話しかけた言葉に対して自動で回答(返信)してくれるサービスをチャットボットと呼びます。

「Siri」や「Googleアシスタント」は音声で回答してくれるからチャットボットではないと主張する方もいますが、テキストを音声で読み上げているかどうかの違いなので、中身の仕組みはチャットボットと同じです。

そのため、テキストで会話しようが、音声で会話をしようが、会話をするロボットであることは変わりないので、総じて「チャットボット」と覚えておきましょう。

チャットボットとは

チャットボットは1960年代ごろから存在していた

チャットボットの始まりは、会話している相手が「人間かどうか?」を区別できるのかという研究です。

実際に話すとなると自然な声かイントネーションかで人間かロボットかがすぐに判断できますが、文字(テキスト)の場合はどうでしょうか?そのような研究からスタートしたのです。

そのころは「AI(人工知能)」はまだ実用化されておらず、人間が会話の流れを決めてロボットに登録をしていました。自由な会話となると自然な会話を再現することは難しいですが、医師の診療のように決まったことを毎回ヒアリングするなどであれば、自然な会話を再現することは難しくありません。

チャットボットはいくつかの種類がある

種類呼ばれ方用途
AIあり型AI型、検索型、FAQ型、ログ型、辞書型問合せ対応、雑談コミュニケーション
AIなし型シナリオ型、人工無能型サイトの離脱防止や簡単な問合せヒアリング

AI(人工知能)が搭載されていると”ググる”ことが可能

AIが搭載されているものは、「AI型」、「検索型」、「FAQ型」、「ログ型」、「辞書型」など様々に呼ばれています。なんでこんなに呼び名があるんだろうと不思議に思いますよね。

AIが搭載されていると、”ググる”ことが可能になります。Google検索のように知りたいことを登録してあるQ&Aから検索することができるので、「FAQや検索型」なんて呼ばれるようになりました。

AIありチャットボットとAIなしチャットボットの違い

また、検索した履歴はログ(検索履歴)として残ったり、予め検索ができるようにQ&Aは登録するので、「ログ型」や「辞書型」と呼ばれるようになりました。

AIが搭載されていると膨大なQ&Aでも登録しておくことが可能なため、カスタマーサポートの問合せ対応として利用されることが大半です。

AIを搭載しているメリットについて詳しくは【簡単解説】チャットボットでAIを搭載していると何が違うのか?にまとめています。

AI(人工知能)が搭載されていなくても会話は作れる

AIが搭載されていないものは、「シナリオ型」や「人工無能型」などと呼ばれています。

AIが搭載されていない場合は、予め決まった会話の流れを作成しておく必要があります。

例えば、

  • 質問:「今日の気分はどう?次から選んでね!」

  • 選択肢:「バッチリだよ!」、「普通かな」、「少し調子悪いな」

などのように事前に選択肢を作り、ここから選ばせることで会話が成立します。このような会話の流れは「シナリオ」と呼ばれます。

ただ、想定できる会話には限度がありますので、質問や会話パターンが少ないケースでしか利用することができません。

そのため、ECサイトやLPサイトのページ離脱防止や、入力フォームの代用として利用するなどマーケティング的な目的で活用されています。

シナリオ型についてはシナリオ型のチャットボットについて知りたい!作り方やメリット・デメリットを解説で詳しく紹介しています。

チャットボットを導入するとどのようなメリットがある?

チャットボットを導入することで得られるメリットは大きく3つです。

  1. ユーザーの満足度向上につながる

  2. コスト削減につながる

  3. 売上向上につながる

1.ユーザーの満足度向上につながる

チャットボットを導入することで24時間365日稼働します。簡単な質問から依頼までチャットボットであれば、いつでも対応することができます。

これまでは翌日にならないと回答がもらえなかったこともチャットボットであれば数秒と待たずに返答があるので、疑問をすぐに解消することができます。

疑問や不安を解消するまでに時間が短ければ短いほど、満足度が高くなる相関が認められていますので、チャットボットを導入することでユーザー満足度の向上を実現することができます。

2.コスト削減につながる

企業のコストの中で人件費はかなりの割合を占めています。特に問合せ対応の場合は、商品やサービスの口コミにも影響する可能性があるため、どうしてもカスタマーサポートでのコストを割く必要がありました。

チャットボットは一度導入すれば時間や対応可能な数などの制限なく永遠と稼働し続けることができます。人間であれば1つの電話に1人しか対応することができませんが、チャットボットであれば1つのボットで何人も同時に対応することができます。

また、深夜の時間帯であっても割増料金になることもありません。
チャットボットを導入することで何名分もの働きを行うことができるため、企業のコスト削減につなげることが可能です。

3.売上向上につながる

今は店舗だけで買い物する時代からインターネットで買い物をする時代に変化しています。インターネットで買い物をする際はWebページサイトを見てから、購入情報を入力していきます。

この購入情報の入力の際に、多くのユーザーが離脱してしまいます。理由は「入力しづらい、後で入力しようと思った、商品について気になることがあって調べようと思った」など様々です。

いかに離脱を防ぐかという方法の1つにチャットボットがあります。チャットボットの場合は自然な会話の中でユーザー情報をヒアリングすることができます。

フォームで入力するよりも最後までチャットボットで回答してくれるユーザーの方が多いため、企業の売上向上にも繋げることができます。

チャットボットを導入したことで費用対効果がきちんと合うかどうかは事前にシミュレーションしておくことが可能です。詳しくはチャットボットの導入費用、ランニングコストはどのくらい?費用対効果も合わせた導入の検討方法を参考にしてみてください。

よりメリットを詳しく知りたい方はチャットボット導入で得られる6つのメリットとは?短期・中長期で得られる効果が異なるを参考にしてみてください。

チャットボットで苦手なこと

一方でチャットボットでも苦手なことがあります。

  1. 個人的な質問に対応すること

  2. 情報の登録や変更などの処理が必要なもの

1.個人的な質問に対応すること

「今月の携帯料金を確認したい」などの個人を特定しなければいけないような質問は、チャットボットだけでは対応することができません。

企業で利用しているユーザー管理システムと連携して、「Aさんの今月の利用料金は◯◯円だ」とチャットボットが把握できるようにする必要があるためです。

このような対応をするためには、チャットボットを導入するとは別にシステム開発や改修を行う必要があるため、すぐに実現できないことが大半です。

2.情報の登録や変更などの処理が必要なもの

「住所を変更したい」などの情報の登録や変更に関する処理もチャットボットだけでは対応することができません。
入力された情報をユーザー管理システム上でも登録しなければ、登録や変更処理が難しいためです。

チャットボット内で入力されたテキストなどを自社で使っているシステム上でも入力反映されるように開発・改修を行うことが必要となります。

導入までに失敗事例についても学んでおくと、導入した時に失敗するリスクを抑えることができますので、導入前に見ておきたい!チャットボットでよくある失敗例9選も参考にしてみてください。

ベンチマークしておくと良い企業

チャットボットを導入で効果を上げている企業を紹介します。

ヤマト運輸

  • 活用シーン:
    • 配達日時の連絡や日時の変更・再配達受付などの対応

  • 効果:
    • 不在による再配達コストの大幅な削減

ソフトバンク

  • 活用シーン:
    • 料金の確認や契約など様々な質問への対応

  • 効果:
    • ヘルプページでなかなか見つけられない回答をすぐに確認することができるようになったことで、ユーザー満足度の向上

他にも参考となる事例を【これだけでOK】チャットボット活用事例まとめ!5業界63社のチャットボットを徹底レビューでまとめていますので、他社でベンチマークを見つけてみましょう。

また、もっと効率的に情報収集をしたいという方は【見なきゃ損!】チャットボットの事例を22種(リサーチ10時間分)を無料提供で10時間分のデータを無料提供していますので、まとめる際に活用してみてください。


チャットボットの代表的なサービス

有料版のサービス

  • 有料版の場合は非エンジニアでなくても簡単に使える

  • サポートが充実していて困った時も安心

などの特徴があります。国内企業で代表的なサービスは以下です。

もう少し詳しく知りたい場合は【無料配布】チャットボット19社の比較シートを使って効率よく導入を進めようの記事で比較をまとめていますので参考にしてみてください。

無料版のサービス

無料版でもAIを搭載したチャットボットを作成することができます。

オススメはGoogleが提供しているDialogFlowというサービスです。DialogFlowはGoogleの最新のAIエンジンを利用してチャットボットを作成することができます。

DialogFlowで実際に作成してみた記事を無料で作れるチャットボットの作り方!高性能の「AI」が無料で使えるツールを紹介で紹介していますので参考にしてみてください。

チャットボットを検討する際に見ておくべきポイント

コスト削減や満足度向上の目的の場合

問合せに対応することができるようにAIが搭載されているチャットボットを選んだ方が良いです。

また満足度調査などを行えるようにアンケートも実施ができるとベストです。チャットボットから有人オペレーターへ切り替えができる機能もありますので、将来的に対応したい場合はこちらも確認しておきましょう。

  • 必要な機能
    • AIを搭載している(”検索”ができる)
    • アンケートを聴取することができる

  • あっても良い機能
    • 有人チャットに対応している

売上向上目的の場合

ユーザーがページからなるべく離れないようにするために、ポップアップなどの機能が搭載されているものを選びましょう。

ポップアップはページスクロールした際や、一定時間以上ページを閲覧した場合、離脱しそうな場合などで画面にチャットボットを表示することができます。

複雑な質問はされないケースが大半ですので、AIが搭載していなくても十分に対応が可能です。

  • 必要な機能
    • ポップアップ機能:サイト訪問者が離脱しようとした時にポップアップ画面を表示させる
    • フォーム機能:担当者の情報を入力し、リード情報が獲得できる

  • なくても良い機能
    • AI搭載のチャットボット

まとめ

今回はチャットボットについてざっくりと概要を知ることができるように簡単にまとめてみました。ポイントについて改めてまとめてみます。

  • チャットボットは自動返信するロボット

  • AIを搭載していると”ググる”ことができる

  • ユーザー満足度、コスト削減、売上向上のメリットがある

  • 初心者は有料版サービスがサポート手厚くオススメ

チャットボットはシンプルなようで、実は複雑です。導入検討の段階では本記事の内容を理解していただければ問題ありませんが、より詳しくしっていくと奥が深いです。

特にAIの仕組みについては自然言語処理と呼ばれる手法を用いて、日本語をロボットでも理解できるようにする技術が活用されています。

もう少し仕組みについて詳しく知りたいという方は、こちら【簡単にわかる】チャットボットで使われているAIってどんな仕組み?図を用いながらわかりやすく紹介も参考にしてみてください。

また、Instagramを活用した最新トレンドを知りたい方は【最新レポート】チャットボットを活用した最新のInstagramマーケティング施策とは?も参考にしてみてください。

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