営業支援ツール(以下、SFAツール)を導入することで営業のフローを整え、数字報告の漏れやズレをなくすことができます。これまでExcelやスプレッドシートで営業活動を管理していた場合は、これまでのような入力漏れ対策や数字のズレの確認に時間を使わなくても良くなります。
ただ、それだけではありません。SFAツールを導入することでこれまでのアウトバンド型の営業からインバウンド型の効率化された営業スタイルへと変革することができ、営業担当者の負荷を下げつつ、売上拡大を狙うことができるようになります。
営業支援ツールのことをSFAツールと呼ぶことは分かったんだけど、導入することでどんなメリットがあるのかイマイチ想像ができないな。
SFAツールを導入するメリットは営業の数字や行動数の管理がメインなんだけど、実は営業活動をより効率化することができるツールなんだ。
おさらい:営業支援ツール(SFA)とは何か?
SFAの定義
SFAとは「Sales Force Automation」の略で日本語では「営業支援システム」と呼ばれています。リード管理から商談管理、見積もり作成や受注後の案件管理など、営業活動に必要な機能が搭載されています。
これまではExcelやスプレッドシートなどで受注管理や提案管理、アポ架電などを管理している企業がほとんどでしたが、SFAの登場によって、全ての活動を1つのツールで管理できるようになりました。
SFAが注目されるようになった背景
もともと事務処理プロセスなどの自動化を目指す「OA (office automation)」の概念が広がると同時に、営業プロセスの自動化を目指す考えが生まれました。営業担当者の属人化された顧客情報や案件の管理などをデータベース化することで、営業全体の生産性を向上させることを目的としたツールとして「SFA(sales force automation)」が登場します。
SFAのうち、セールスフォースが提供している「Sales Cloud」が約60%を占めており、2000年前後からSFA市場は拡大しています。最近では営業担当者が外出先からでも情報参照や登録ができるように、スマートフォンを用いて利用できるSFAも多く登場してきました。
SFAツールで搭載されている機能
SFAツールでは営業活動に関わる様々な機能が搭載されています。今ではCRMツールやMAツールといった機能も兼ね備えているツールが多く、マーケティング、営業、カスタマーサービスと垣根なく利用できるツールがほとんどです。
- リード管理:まだ顧客になっていないリストの管理
- 商談管理:提案や見積もり中の案件の管理
- 案件管理:受注した案件の管理
- 顧客管理:取引先ごとの企業情報やメンバー情報の管理
- レポート機能:一度作成したレポートは自動で数字が更新される
- 問合せ管理:問合せをしたユーザーの対応履歴などの管理
- メール配信:リードや顧客登録されているアドレスへ一斉配信やメルマガ機能
SFA (営業支援システム)とは?CRMやMAとの違いからおすすめツールを紹介
CRMとは何のこと?定義や考え方、おすすめツールまで幅広く紹介!
MA (マーケティング・オートメーション)とは?定義の確認からできることまで分かりやすく紹介!
営業支援って何をすれば良い?単純にツールを導入するだけではダメな理由!
SFAを導入するメリット4選!
SFAを導入することで得られるメリットは数多く、企業によって様々です。今回はその中でも代表的な12個のメリットを紹介します。
1.営業担当の対応品質を向上させることができる
営業担当者の品質がバラバラであることに課題を感じている企業も少なくありません。社員全員トップセールスマンにすることは難しくてもある程度均一なスキルへ揃えることができます。営業活動での一番のポイントは”フローの整備”です。売れている営業マンの行動をフローに落とし込み、どういった順序で商談を行い、どのタイミングで見積もりを提出するのかというフローを整えることで、誰でも”売れる営業”になることができます。
▼ポイント
- 営業フローを整えて誰でも売上があがる仕組みを作れる
- トップ営業マンの行動履歴のナレッジをためて社員へ共有できる
- 行動数や見積もり数などボトルネックを見つけて解消することができる
2.最適な営業戦略をリアルタイムで判断できる
会社にとって市場の変化に柔軟に対応していくことは会社の存続に関わります。現状の売上状況をリアルタイムで把握することで、いち早く市場に適した施策や戦略の練り直しを行うことが可能です。これまでは週次会議などで1週間単位でしか把握できなかった情報も、SFAツールを導入することでリアルタイムに把握することができるようになります。
▼ポイント
- 週次での営業会議を待たずとも現状の営業進捗を確認できる
- 数字の報告漏れやズレがなくなり、正しい判断を行うことができる
- 一度グラフを作成すれば、自動で更新される
- 細かい数字もワンクリックで確認することができる
3.リード獲得から商談管理まで一元管理することで勝ちパターンを見つけ出せる
自社のサービスや商品を購入してくれるターゲットユーザーは誰なのでしょうか?これまでの営業結果から自社のターゲット像を可視化することができます。誰がWebページへ訪問し、どのような人が問合せをしてきてくれるのか。もしかしたら、営業活動している相手を間違えている可能性もあります。ニーズがあるターゲットを把握し、そのターゲットがいる業界、業種、エリアへアプローチすることで営業効率を飛躍的に高めることができます。
▼ポイント
- これまで断片的にあった情報が一元化されるので、どこ経由でのリード獲得が最適なのか、どういった業種や役職だと一番受注率が高いのかなどを分析することができる
- 勝ちパターンをマーケティング、営業フローとともに整備することで効率化を図ることができる
4.アウトバンド型からインバウンド型のセールスへとシフトすることができる
アウトバンド型の営業は営業担当者の負荷が高いだけでなく、会社にとっても非効率である場合が多いです。今ではB2B、B2Cに関わらずにインターネットで事前に情報を収集・調査してから購入するというユーザーが大半です。
こちらからアプローチをしなくても興味・関心のあるユーザーはエリアや時間を問わずに問合せをしてきます。そのようなインバウンド型のセールスにシフトすることができれば、見込み客を効率よくアプローチすることができます。今ではWebのアクセスデータと、リード情報を紐付けて興味関心のあるユーザーをスコアリングしてくれる機能を搭載しているSFAも数多くあります。このようなツールを活用して営業活動を効率化することができます。
▼ポイント
- SFAツールの中にはフォームやメール送信機能がついているものがある
- メールのナーチャリング施策として、資料ダウンロードした人へのコンテンツ配信を自動化し、より興味のあるリストを可視化して優先的にアプローチすることができる
- アウトバンド型よりもより受注率が高まり、営業担当者の負荷を削減することができる
CRMツールの成功事例5選!B2BからB2Cまで幅広い事例を紹介
SFAじゃなくて、CRMツールの方があっている場合もある
SFAツールは営業支援ツールですが、ほぼ近しい機能としてCRMツールがあります。多くのCRMツールの場合は、SFAの機能も、MA (マーケティング・オートメーション)の機能も搭載しているケースが多く、マーケティング活動から営業管理、カスタマーサービスまで広い部署で利用することができます。近頃のサービスは売り切り型からサブスクリプション型へ変革したことで、これまで以上に既存ユーザーとの関係性が大切になりました。
新規での受注金額よりも既存ユーザーのアップセルやクロスセルの金額がかなり上回るようになり、ユーザーの利用状況し、製品やサービスを継続して利用してもらうことが会社としての最重要項目となっています。会社のビジネスモデルによってはSFAツールではなく、CRM機能も搭載してあるツールを選んだ方が良い場合がありますので、比較検討してみることをお勧めします。
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MA (マーケティング・オートメーション)とは?定義の確認からできることまで分かりやすく紹介!
無料で使えるSFA (営業支援)ツール15選!完全無料のものから無料トライアルがあるサービスまで幅広く紹介
まとめ
今回はSFAツールの導入メリットについてまとめました。営業支援ツールといってもどのような機能が搭載されているか以上に、どういったメリットがあるのかを見ていくことが大切です。自社にあったツールはもしかするとSFAではなく、CRMやMAツールの方が役に立つかもしれません。必要な機能を選定し、それを提供しているツールを導入することをおすすめします。
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