チャットボットを何となく理解したけど、「AIありやAIなし、ログ型や会話型など色々と種類が合って難しい!簡単に解説してほしい!」といった疑問をお持ちの方向けの記事です。
本記事では、AIあり・なしなどの比較からAIの仕組みについて簡単に分かるようにまとめました。チャットボットの導入・開発を検討している方はこの機会にぜひ身につけておきましょう。
本記事の内容
・チャットボットでAIを搭載していると何が違うのか?
・AIを搭載しているチャットボットの仕組みはシンプル
・AIを搭載したハイスペックなチャットボットを作成するには?
この記事を記載している私は、大手IT企業でAIを活用したサービス開発を行っており、チャットボットを特に専門分野としています。
チャットボットの事業をはじめた当初は「AI型?ログ型?シナリオ型?」など違いやどこにAIを活用しているのかなどが理解できていませんでしたが、事業を進めていく中で理解してきました。
チャットボットの記事を検索すると、どこのサイトでも同じようなことを言っていたり、イマイチ仕組みがわかりづらいものが多い印象です。
その中で私の記事では、”誰もが簡単に理解できること”を目標として記載していきます。
チャットボットとはそもそも何?という方は【完全初心者向け】チャットボットとはどのようなサービス?の記事も参考にしてみてください。
チャットボットでaiを搭載していると何が違う?
AIを搭載していると”ググる”ことが可能
チャットボットではAIはキーワード検索として利用されています。AIと聞くと勝手に頭が良くなっていく印象を持ちますが、残念ながらそうではないんですね。
”ググる”と記載しましたが、正しくは作成したチャットボットに登録したQ&Aの中からキーワード検索をします。
Googleで検索をすると世界中の情報の中から検索をしますが、それだとなかなかピッタリな情報を見つけるまでに時間がかかりますよね。
チャットボットだと商品やサービスに関する質問だけをQ&Aに登録しておくことができるので、”ググる”よりも早くに解決策を見つけることができます。
チャットボットをわざわざ導入しなくても”ググる”方が早いという方もいますが、古い情報や間違った情報の可能性もあるので、可能ならばチャットボットを導入した方が良いと思います。
もう少しチャットボットの全体像を理解したい場合は【完全初心者向け】チャットボットとはどのようなサービス?で簡単に全容が把握できるようにまとめています。
AI型やFAQ型、一問一答型など様々な呼び名
チャットボットはAI型やFAQ型、ログ型、一問一答型などの様々な呼び名で呼ばれていますが基本はどれも同じ意味です。
AIを搭載しているとQ&Aからキーワード検索を行うことができるので、「FAQ型や一問一答型」と呼ばれるようになったみたいです。
また、辞書のようにQ&Aを登録してキーワード検索するような仕様のため、「ログ型」なんて分類されることもあります。
それぞれ文言の使い分けを重要視するかたもいますが、「キーワード検索できるものがAI型」と一括りにまとめた方が覚えやすいですし、他の人に伝える時もイメージしやすいです。なので、FAQ型やログ型、一問一答型などと色々呼ばれていますが、総じて「AI型」と覚えておきましょう。
チャットボットの種類
大きく分けてAIが入っているものかどうか
チャットボットは大きく”AIがあるもの”と”AIがないもの”の2つに分かれます。
AIがあるものは、先程紹介したように、”ググる(=キーワード検索する)”ことができます。
反対にAIがないものは”選択肢のみ”で分岐や会話の順序を作成しておく必要があります。そのため、シナリオ型や人工無能型と呼ばれています。
- AIあり型(FAQ型・一問一答型・ログ型)
- AIなし型(シナリオ型・人工無能型)
目的によってAIが必要かどうかが異なる
チャットボットを活用したいという理由は大きく、”売上を伸ばすため”と”コストを削減するため”の2つの理由があります。
”売上を伸ばす”場合はなるべく購入ページまで離脱せずに到達できるような目的で利用されます。
反対に”コスト削減”の場合はメールや電話で来る問合せを自動対応できるようにする目的で利用されます。
売上を伸ばす目的
売上を伸ばす目的の場合はAIがなくても問題ないケースが大半です。
売上を伸ばすには購入ページまでたどり着いてもらうことが一番大切なポイントで、多くの問合せに回答するよりもページから離れないような工夫として利用する必要があるためです。
購入までに疑問や不安を解消するためにAIありのチャットボットを利用するケースもありますが、多くても10-20個くらいの場合はAIがなくても十分に対応が可能です。そのため、簡易的に利用することができるAIなし型が主流となっています。
活用事例
- 活用シーン
- 問合せフォームや入力フォームの代わりにチャットボットを利用
- 問合せフォームや入力フォームの代わりにチャットボットを利用
- 効果
- ページから離れようとした時に「何かお困りではありませんか?」などとチャットボットが話しかけてくれることで、他のページへ行こうとしていた人を呼び止めることができます。
- また、フォームで入力させるよりも自然な会話の中で聞いてくれた方が答えやすいので最後まで回答してくれる人が増える傾向があります
- ページから離れようとした時に「何かお困りではありませんか?」などとチャットボットが話しかけてくれることで、他のページへ行こうとしていた人を呼び止めることができます。
コスト削減の目的
コスト削減の目的の場合はAIがあった方が良いケースが大半です。
電話やメールの対応にかかっている人件費のコストは問合せが増えれば増えるほど増加してしまいます。成長企業やサービスの場合は利用ユーザーが増える度にどうしても問合せも増えてしまうため、大きな痛手になってしまいます。
問い合わせは人によって質問の仕方や内容が異なるため、”ググる”ことができるように”AI型”を活用するケースが主流です。
活用事例
- 活用シーン
- メールや電話の問合せの代わりにチャットボットを利用
- メールや電話の問合せの代わりにチャットボットを利用
- 効果
- それぞれのページの右下や左下に「何か質問はありませんか?」という吹き出しとアイコン画像をセットにして表示しておくことで、疑問に思った時点で簡単に利用することができます。
- また電話やメールの場合は24時間の対応を行うことは難しいですが、チャットボットの場合は24時間365日対応することが可能です。
- それぞれのページの右下や左下に「何か質問はありませんか?」という吹き出しとアイコン画像をセットにして表示しておくことで、疑問に思った時点で簡単に利用することができます。
問合せの場合は膨大な質問パターンがあり、全てを網羅して会話の順序を作成しておくことは難しいため、Q&Aを登録して”ググる”ことができるように”AI型”が活用されるケースがほとんどです。
他にも化粧品業界から生命保険、ネット証券、携帯キャリア、インフラと5つの業界の活用事例を無料でまとめた記事を公開しています。他社での活用事例を知りたいという方は【これだけでOK】チャットボット活用事例まとめ!5業界63社のチャットボットを徹底レビューを参考にしてみてください。
AIを搭載しているチャットボットの仕組みはシンプル
AIの仕組みは「ヘイ, シリ」でお馴染みのiPhoneに搭載されている「Siri」や「OK、グーグル」でお馴染みのGoogleアシスタントと同じです。
「Siri」や「Googleアシスタント」「今日の天気は?」と聞くと天気予報を教えてくれたり、「近くのお店」というとGoogleマップで近くのお店を表示してくれたりします。
AIが勝手に学習して話しているように感じますが、実はあらかじめ人によって対応するようなキーワードを設定しています。
例えば「天気」や「気温」などと質問されたら、「今日の天気」を調べて話すというイメージです。人で対応している証拠としてはもあります。「すみません、良くわかりません」と「Siri」に言われたことがありませんか?あれは登録情報の中に検索したキーワードが登録されていないために、答えることができなかったという合図なんです。
チャットボットでも同じように、あらかじめ登録してあるQ&Aの「質問」のリストの中から”近しいキーワード”を検索して、その質問に紐づく「答え」を返すというシンプルな仕組みになっています。
AIを搭載したハイスペックなチャットボットを作成するには?
AIを搭載したチャットボットの作成は大きく2つのパターンがあります。1つ目がチャットボットの作成ツールを提供している有料サービスを利用することです。
有料サービスの場合はどのように会話を作成したら良いかや、どのようにAIのキーワード検索の精度をあげていくことができるかなどまでサポートしてくれることがポイントです。またノンコードで作成できるツールが大半なので、非エンジニアでも簡単にAIを搭載したチャットボットを作成できるようになっています。
もう1つは無料のプラットフォームを活用してチャットボットを作成する方法です。プログラミングができる方であれば、PythonやJavascriptなどでも開発することができますが、それなりに時間がかかります。
おすすめはGoogleが提供しているDialogFlowという最新AIが利用することができるチャットボット作成プラットフォームです。
LINEやTwitter、Messanger、ビジネスチャットのSlackなどで利用ができるチャットボットを簡単に作成することができます。
ただ、ネックポイントとしては日本語のマニュアルがほぼなく、利用の仕方が少々わかりづらいという点です。私が実際にDialogFlowを使って作成してみたものをまとめていますので、よければ無料で作れるチャットボットの作り方!高性能の「AI」が無料で使えるツールを紹介を参考にしてみてください。
まとめ
今回はチャットボットのAIあり型について詳しくまとめてみました。ポイントについて改めてまとめると下記3つになります。
- AIありと行っても”ググる”ことができるだけの機能
- AIありは”問合せ対応”の場合に向いている
- どうしても無料で使いたい場合はGoogleのDialogFlowがオススメ
エンジニアであったり、なんとなくチャットボットについては中級者以上の知見があるという方は、有料版で作成しなくても無料版やプログラミングで開発するという手段もあります。
しかし、非エンジニアやチャットボットについては初級〜中級レベルの知見の場合は有料版のサービスを使った方が、結果的に効率が良いです。
もっと提供している会社について知りたいという方はチャットボットはどこがオススメ?厳選16社のチャットボット特徴比較。にまとめていますので、参考にしてみてください。
また、こちら【無料配布】チャットボット19社の比較シートを使って効率よく導入を進めようで19社分の比較シートを無償で提供していますので、是非ダウンロードしてみてください。
導入事例について詳しく知りたいという方は【見なきゃ損!】チャットボットの事例を22種(リサーチ10時間分)を無料提供で10時間分のリサーチ結果を提供していますので、参考にしてみてください。
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