クラウド会計ソフトでできることって何?導入のメリットとデメリット!

クラウド会計ソフトでできることって何?導入のメリットとデメリット!

会計ソフトは従来はPCにインストールして利用するものが一般的でしたが、インストールした特定のPCでしか利用することができず、不便な面もありました。近年ではクラウド型の会計ソフトが大きく成長しており、2020年時点では2割以上にまで増加しています。クラウド会計ソフトで何ができるのか?導入することで得られるメリットとは何かについてまとめていきます。

会計ソフトでクラウド型とインストール型の2つがあるみたいなんだけど、何が違うんだろう?

クラウド型はPCにソフトをインストールしなくても、インターネット経由で利用できることが違いだね!

会計ソフトとは何か?

会計ソフトとは表計算ツールなどを利用して効率的に会計情報を作成・管理することができるソフトフェアのことです。簿記の基本は借方と貸方の金額が一致していることですが、大量の項目を管理していると、数字の入力ミスなどで左右の金額が一致しないことも発生してしまうことが多いです。会計ソフトは勘定科目や仕訳などのサポート機能や決算書の作成機能が備わっており、多くの会社で利用されています。

これまではPCにソフトウェアをインストールして利用するインストール型がメインでしたが、近年ではインターネットへ接続するだけで利用することができるクラウド型の会計ソフトが人気を誇っています。

クラウド型の会計ソフトの特徴は?

クラウド型の会計ソフトはパソコンにソフトをインストールしなくてもインターネットを経由して利用することができ、ここが最大のポイントです。これまでは特定の会社パソコンにソフトをインストールして利用する必要があり、物理的な稼働制限や破損・漏洩リスクなどがありました。特にコロナ対策でリモート環境を推進しているご時世で、出社をしなければ対応ができないというのは大きなデメリットでした。

クラウド型はインターネット上でログインIDやパスワード認証を通して利用することができるため、どこからでもアクセスして利用することができるようになります。仕事場所はオフィス内という物理的な制限がなくなり、パソコンのスペックにも影響されることはなくなります。

クラウド型ということもあり、料金はインストール型に比べてリーズナブルなケースが多く、ソフトウェアのバージョンアップも自動で実行されるため、セキュリティやサービス性能としても安心です。

クラウド会計ソフトでできることは?

クラウド会計ソフトの場合でも、これまでのインストール型の会計ソフトと同じことができます。加えてインターネットへ接続して利用するため、金融機関での口座情報や他の外部ツールとして請求書発行で利用している情報などを自動で紐づけることが可能になりました。そのため、インストール型に比べてより効率良く会計情報を作成・管理することができます。

  • 帳簿をサポートする機能
  • 勘定科目の仕訳を自動提案する機能
  • 総勘定元帳など帳簿を自動で作成する機能
  • 振替伝票など帳票を自動で作成する機能
  • 明細データを自動入力・仕訳する機能
  • 売上やキャッシュフローなどのレポート作成機能

帳簿をサポートする機能

帳簿作成において借方と貸方の金額が一致していないということは、慣れていない場合だと多々発生します。会計ソフトを利用することで常に入力するたびに合計金額も表示されるため、都度金額が一致しているかを確認しながら作業を進めることができます。

勘定科目の仕訳を自動提案する機能

会計ソフトの中にはこれまでの入力履歴などを学習して、勘定科目を自動で提案してくれる機能もあります。初心者の方ですと勘定科目の設定で迷うことがあるため、かなりの工数削減へ繋げることができます。

総勘定元帳など帳簿を自動で作成する機能

法令で総勘定元帳などの帳簿書類は保存することが定められています。手書きや表計算ソフトで作成・管理していた場合は、伝票とは別に帳簿を作成する必要がありましたが、クラウド型の会計ソフトはシステムで連携することができるため、伝票を入力するだけで、簡単に帳簿を自動作成することができます。

振替伝票など帳票を自動で作成する機能

請求書や給与管理システムなどの外部ツールと連携ができるクラウド会計ソフトもあり、外部システムの入力情報を元に振替伝票などの帳簿を自動作成できるものもあります。

明細データを自動入力・仕訳する機能

会計業務で起こりやすい金額などの入力ミスについてもクラウド型の会計ソフトを導入することで防止することができます。インターネットを通して外部システムや預金口座、クレジットカード明細連携ができるため、データを自動取得をして金額を自動入力することができます。転記作業などが発生しないため、入力ミスが起きない環境を作ることができます。

売上やキャッシュフローなどのレポート作成機能

帳簿とは別に売上実績やキャッシュフローなどのレポートまで自動作成してくれるような会計ソフトもあります。決算書や確定申告書の作成までできるものもあるため、頻繁に利用することが多い場合はこのような機能も搭載しているかを確認しておくと良いでしょう。

クラウド会計ソフトを導入するメリット

会計ソフトは帳簿作成の工数を削減するだけでなく、不正行為防止やリモートワークに伴う労働環境の改善などもメリットがあります。

工数の削減

クラウド型の会計ソフトを利用することで、これまで外部の口座情報や請求情報などの入力作業などを自動化することができます。また、これまで入力してきた履歴を元にある程度、自動提案もしてくれるため作業時間を大幅に減らすことが可能です。

不正行為の防止になる

不正行為を行う社員はほぼいないとは思いますが、クラウド型の会計ソフトを導入することで会社のコンプライアンスを強化することができます。外部とのシステム連携を行うことで全てが自動で紐づき、帳簿作成だけでなくレポーティングすることができるため、不正な行為があった場合に即座に気づくことができます。

また全てがインターネット上で管理することができるため、物理的な重要書類などの紛失や漏洩などを防止することができます。

リモートワークへの労働環境の改善

現在は就職や転職などの条件としてリモートワークすることができるかということも入ってくるような時代です。完全リモートではなくとも週に2,3日は自宅作業を行うという企業も増えています。経理部での業務は会社の秘密事項に関わるため、リモートでの対応が難しい背景がありましたが、クラウド型の会計ソフトを導入することで解消されます。従業員への労働環境の改善としてもメリットを発揮します。

クラウド会計ソフトのデメリット

一方でこれまでインストール型のクラウドソフトを利用していた場合は、デメリットまでは感じないかもしれませんが、いくつか仕様が異なりますので注意が必要です。

  • 費用の支払い方法が異なる
  • インターネット環境が前提のサービス
  • カスタマイズの柔軟性
  • 対応可能な税理士が限られるケースも

費用の支払い方法が異なる

インストール型は購入時に一度大きな金額を支払うことで全ての機能を利用することができ、あとはメンテナンスやバージョンアップの際にメンテナンス費用を支払うような価格設定が一般的でした。クラウド型は導入に伴うコストは発生せずに、月額利用料を支払うサブスクリプション型になります。毎月支払うコストは少額で済むことが多く、一度に大きな予算を確保しておかなくても良いので、ベンチャー企業の方でもキャッシュフローをそこまで気にすることなく利用することができます。

インターネット環境が前提のサービス

クラウド型のサービスはインターネット接続をベースにしたサービスのため、通信環境を整えておく必要があります。企業によっては通信環境の構築で強固なセキュリティ対策が求められる業界や業種もあるため、導入前には会社の通信セキュリティ周りも合わせて確認しておくと良いでしょう。

カスタマイズの柔軟性

インストール型のソフトの場合はカスタマイズが豊富にできるケースが多く、画面操作の使い勝手や特殊な会計処理に対応するなど設定ができました。クラウド型では汎用的に利用できるようなサービスが多く、あまり特殊すぎるものだと対応できないケースもあります。

対応可能な税理士が限られるケースも

企業によっては会計周りの業務を税理士へ委託をしているという場合も多いです。税理士の方は比較的昔からあるインストール型の会計ソフトに慣れていることが多く、ここ数年で登場してきたクラウド型の会計ソフトはあまり利用したことがないという方も少なくなりません。もし委託をしている場合は、税理士の方へ一度相談してみてから導入を検討した方が良いかもしれません。

代表的なクラウド会計ソフトのサービス

クラウド会計ソフトを提供しているサービスは多くありますが、その中でも抜粋していくつか紹介します。

  • マネーフォワード クラウド会計
  • 弥生会計 オンライン
  • freee
  • 勘定奉行クラウド
  • PCAクラウド

マネーフォワード クラウド会計

銀行やクレジットカードなどの外部ツールと自動連携やAIを活用した勘定科目の提案などを利用することができます。

弥生会計 オンライン

銀行明細、クレジットカードなどの取引データ、レシートや領収書のスキャンデータやスマホアプリで撮影したデータを自動仕訳するので、入力と仕訳の手間が省けます。

freee

freee会計は、めんどうな経理作業を楽にするクラウド会計ソフトです。むずかしい簿記や経理の知識がなくても安心して使えます。

勘定奉行クラウド

仕訳伝票の入力やチェック、帳票の出力など、いつもの業務をデジタルに置き換えるだけなので、業務もプロセスも変える必要がありません。

PCAクラウド

自社サーバー不要!インターネット経由で基幹業務ソフトを手軽に利用できるサービスです。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。今回はクラウド型の会計ソフトでできることやメリット・デメリットについて紹介しました。クラウド型ではインターネットを接続したサービスである利点を活かし、外部サービスとのデータ連携を自動で行うことが可能です。多くの業務を効率化させることができるツールなので、まだインストール型を利用している方はこの機会にクラウド型の検討をしてみてはいかがでしょうか?

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