ビジネスの世界では一昔前の自社専用のサーバーやシステムを構築するオンプレミス型のサービスが主流でしたが、最近ではインターネットを通じてサービスを利用することができるクラウド型のサービスがメインになっています。インターネットを通じて利用することでバージョンが最新版に常にキープされ、メンテナンスが負荷なく自動で実行されます。GoogleをはじめAmazaonやMicrosoftなど大手IT企業の製品はほとんどがクラウド型になりつつあります。その中でもクラウドストレージサービスの1つにiCloud Driveがあります。通常のiCloudと比べてどのような違いがあるのかなども含めて紹介します。
iCloud Driveとは何か?
iCloud DriveはAppleが提供するオンラインストレージサービス
iCloud Driveはクラウドストレージサービス(オンラインストレージサービス)のことで、インターネット上に写真や動画、ドキュメントなどの資料を保管しておくことができるサービスです。これまでは外付けのメモリやPC内臓型のメモリ容量までしかデータを保管することができませんでしたが、インターネット上へアップロードすることでPCやスマートフォンなどの端末の容量に制限されることなく、データを保管することができるようになりました。
また、インターネット上なので容量も足りなくなった場合は低価格で拡張することができるため、容量が増え続けたとしても安心して利用することができます。
もともとは別会社のドメインだった?
もはやAppleとして馴染みのある「iCloud.com」というドメインですが、もともとはXcerion社という別会社が提供していたサービスのドメインでAppleがこのドメインを買い取りました。2011年にはAppleの正式サービスとして提供されています。このサービスはAmazonのAWS (Amazon Web Services)やGoogleのGCP (Google Cloud Platform)などを仕様して構築されているようです。
iCloudとの違いは何か?
結論から話しますと、iCloudのサービスの1つがiCloud Driveということになるので、iCloudの方が大きな概念という違いになります。例えば、「東京」は「日本」の中に含まれます。「iCloud Drive」も「iCloud」の中の様々なサービスの1つということになります。iCloudではどのようなサービスが含まれているのか一緒に確認してみましょう。
iCloudでは写真や書類、メール、Safariなど様々なサービスの基盤
iCloudは一言では表しにくいのですが、iPhoneやMacなどのiOSサービスの基盤となるもので、写真やフォルダ管理、デスクトップとの同期、紛失したiPhoneを探す、メールやカレンダー、メモ機能など多くのサービスの基盤となっています。
イメージとしては、それぞれのサービスで誰が持ち主なのか?という情報に紐づけることでインターネット上でも迷子になることなく写真やメール、カレンダーなどを保管し、利用することができるのですが、その鍵となるのがiCloudのアカウントになります。
iCloud Driveでは何ができるのか?
iCloud Driveでは写真や動画、ドキュメント資料などをオンライン上に保管することができるだけでなく、友達や家族、同僚と簡単にファイルやフォルダを共有することができます。ファイルサイズが50GNを超えない限りは様々なファイルをiCloud Drive上に保管し、もし容量が足りなくなった場合は有料プランでアップグレードをすることで容量を増やすこともできます。
iCloud Driveで容量を増やしたい場合は?
無料でもiCloud Driveは5GBまでは写真やビデオ、ファイルなどの保管として利用することができますが、それ以上の容量を利用したい場合は「iCloud+」という有料プランを利用することになります。
有料プランは3つのプランから選ぶことができるようです。
プラン | 月額料金 | 共有 |
iCloud+ 50 GB | 130円 | 最大5人と共有 |
iCloud+ 200 GB | 400円 | 最大5人と共有 |
iCloud+ 2 TB | 1300円 | 最大5人と共有 |
どのプランでも最大5名と共有することが可能なようです。iPhoneを利用している方であれば万が一端末が破損してしまったとしても全てバックアップデータとして保存されているので、端末を買い替えてもデータ復旧をすることができるので安心ですね。
iCloud Driveの口コミ評価は?
GoogleドライブやOneDrive、Dropbox、Boxと様々なクラウドストレージサービスがありますが、その中でもiCloud Driveはどのような評価なのでしょうか?
個人での利用がオススメ!
GoogleドライブやOneDriveは一般向けとビジネス向けのプランがあり、ビジネス向けはかなり機能として豊富です。iCloud Driveでも容量的には大きなプランもありますが、社内や社外とのデータ共有やビジネスとしての活用を考えると、他のクラウドストレージサービスの方が良いという評価がありました。ただ、個人的な利用の場合は、iCloudのIDで自動的にメールやカレンダー、写真やドキュメントなどが更新されてクラウドへ保存されるため、かなり使い勝手として良いという評価です。
費用は若干高め?
費用について若干他のサービスよりも高めかもしれないという評価がありましたので、代表的なGoogleドライブやOneDrive、Dropbox、BoxとiCloud Driveで比較をしてみたいと思います。
個人向けプランをまとめると、それぞれ無料で利用できるところでは1位がGoogleドライブの15GB、続いて2位がBoxの10GB、そして3位でiCloud DriveとOneDriveが5GBという結果でした。
料金ではどうでしょうか?
<個人向けプラン>
個人向けプラン | Googleドライブ | iCloud Drive | Dropbox | OneDrive | Box |
無料 | 15GBまで | 5GBまで | 2GBまで | 5GBまで | 10GBまで |
有料プラン1 | 100GB(6名まで) 250円/月 | 50GB(5名まで) 130円/月 | 2TB(1名) 1,200円/月 | 100GB(1名) 224円/月 | 100GB(1名) 1,200円/月 |
有料プラン2 | 200GB(6名まで) 380円/月 | 200GB(5名まで) 400円/月 | 2TB(6名まで) 2,000円/月 | 1TB(1名) 1,284円/月 | 100GB(複数名OK) 522円/ユーザー/月 |
有料プラン3 | 2TB(6名まで) 1,300円/月 | 2TB(5名まで) 1,300円/月 | – | – | – |
料金を見るとiCloud Driveは他のサービスに比べて50GBからスタートしており、100GB未満で利用したというユーザーの場合が最小金額で容量を利用することができそうです。それ以上になってくるとそれぞれのプランで容量が異なるため、比較しづらいです。
わかりやすくするために上記のプランで1GBあたりいくらになるのかを算出してみました。
<個人向けプランで1GBあたりの料金>
比較 | Googleドライブ | iCloud Drive | Dropbox | OneDrive | Box |
無料 | 15GBまで | 5GBまで | 2GBまで | 5GBまで | 10GBまで |
有料プラン1 | 1GBあたり2.5円 | 1GBあたり2.6円 | 1GBあたり0.6円 | 1GBあたり2.2円 | 1GBあたり12.0円 |
有料プラン2 | 1GBあたり1.9円 | 1GBあたり2.0円 | 1GBあたり1.0円 | 1GBあたり1.3円 | 1GBあたり5.2円 |
有料プラン3 | 1GBあたり0.7円 | 1GBあたり0.7円 | – | – | – |
やはり容量が大きいほど、ボリュームディスカウントが効くような料金設定がされているため、容量が大きいほど1GBあたりの金額が少なくなる結果でした。複数名で利用する場合は、GoogleドライブもiCloud Driveも同じで2TBで最低価格となるようでした。
iCloud Driveでは残念ながらビジネス向けの理由プランは出していなかったため、他のサービスとは比較することができませんでした。
クラウドストレージの記事まとめ
これまで紹介してきたクラウドストレージサービスについても参考にしてみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回はiCloud Driveについて特徴や価格などについてまとめてみました。クラウドストレージサービスは多くの企業がサービスを展開していますが、iCloud DriveはAppleが提供しているサービスなので、iPhoneユーザーやMacユーザーであればかなり使いやすい仕様になっています。一方でビジネス向けとしての利用としては他サービスの方が機能や種類が豊富なようです。個人での利用で特に100GB未満の少ない容量の場合や、2TBなどの大きな容量を利用する場合などはコストパフォーマンスとしても優れているようですので、検討してみてはいかがでしょうか?
他にもクラウドストレージサービスについて記事をまとめていますので、参考にしてみてください。
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