2020年から2021年はコロナ禍で多くのセミナーや企業イベントが中止となりました。リアルでできない代わりに注目を集めた手法がオンラインでセミナーや企業イベントを開催する”オンラインイベント”です。オンラインで実施するため、会場や感染対策などを気にすることなく大規模なイベントを開催することが可能なためです。ウェビナーもこの流れで登場し、ウェブ上でセミナーを開くことを意味します。これまでと比べてどのようなメリットがあるのか、また、どのような点を注意する必要があるのかまで紹介していきます。
最近よく「ウェビナー」って聞くんだけど、一体なんのことだろう?
ウェビナーはウェブ上でのセミナーのことだよ!
最近注目を集めているサービスだから調べてみよう。
ウェビナー(Webinar)とは?
ウェビナーの意味
ウェビナーとは「Web(ウェブ)+Seminar(セミナー)」を掛け合わせた造語です。一般的にはWeb上でセミナーを開催する、いわゆるオンラインセミナーを行うためのツールのことを指します。
ウェビナーが注目を集めた背景
コロナ禍の影響でリアルでのイベントは開催することができず、2020年から2021年にかけては多くのエキスポや展示会、セミナー関連が中止されてきました。代わりにオンライン上でセミナーや製品・商品紹介を行うオンラインセミナーが注目を集めるようになりました。
ウェビナーの特徴
これまでは会場を確保して、会場設営から会場案内、運営などを行なっていましたが、ウェビナーではWeb上で簡単にセミナーを開催することができます。ウェビナーツールによって異なりますが、Zoomの場合だと最大で1万人が参加することができます。
ウェビナーとWebミーティングの違いは何?
Webミーティングは普段の会議をWeb上で行うこと
WebミーティングはWeb会議やオンライン会議とも呼ばれています。Webミーティングの参加者が画面や音声を共有し、互いにコミュニケーションをとることができます。社内の会議や外部との打ち合わせ・商談で使われることを目的としています。
ウェビナーは主催者側が全てをコントロールしている
ウェビナーの場合はWebミーティングと異なり、主催者(ホスト)側から視聴者への一方通行のコミュニケーションが基本です。
ホスト側は画面や音声を共有が可能ですが、視聴者側は共有することができない設定になっています。質問などのタイミングでホスト側が画面や音声共有の許可を与えて初めて共有することができます。
そのため、会社の説明会や研修、講演会などで活用されることを目的としています。
ウェビナーの種類
ウェビナーには大きく2つの配信種類があります。ウェビナーツールによってどの配信方法に対応しているかが異なります。
リアルタイム配信
こちらはWebミーティングと同じように決まった時間にホスト側が資料を共有して講演や発表をする方法です。リアルタイム配信では質問に対してセミナー中に答えることができたりとメリットがあります。
ただ、当日一発勝負となるため、万が一のPCやインターネット回線などの不調があると、うまく配信ができないケースもあります。
録画配信方法
録画配信の場合は、ホスト側がセミナー開催前にあらかじめ録画した動画をセミナー動画の形式で配信する方法です。リアルタイムでの配信と異なり、参加者はいつでもウェビナーを視聴することが可能です。
ただ、リアルタイムでの質問回答などは難しいため、質問方法などを告知しておくなど工夫が必要です。
ウェビナーのメリット
会場を気にしなくても良い
これまでのセミナーの場合は、セミナー会場の確保から設営、当日の会場案内などの運用などがとても大変でした。また視聴者側も基本は近隣の都道府県まででしか物理的に参加することが難しいのがネックで、東京や大阪など開催日を分けて実施することが当たり前です。
ウェビナーの場合はセミナー会場などが不要なため、大規模なセミナーの場合でも会場の心配をせずに実施することができます。また、プロジェクターやマイクなどを準備しなくても、自分のPCさえあれば機材は十分という点もメリットです。
コスト削減に繋がる
これまでセミナーを開催する場合は会場の確保から機材の準備、セミナー告知の宣伝費など多くの費用が発生していました。また他のエキスポへ出展する場合も場所代として大きな金額が発生していました。ウェビナーの場合は会場費や他の設備費がかからないため、大きなコスト削減につながります。
また、リアルでのイベントへの参加費と比べてオンラインイベントで出展する費用の方が安いため、これまで以上にコストを抑えて参加者のリードを獲得することができるようになりました。
全国各地へ一気にアプローチができること
これまでのセミナーと異なり、参加者は全国各地から自分のPCやスマートフォンを通して参加することができます。全国各地でセミナーを開催しなければ出会えなかった企業にも効率よくアプローチすることができます。
またその後の商談もZoomなどでWebミーティングをすることができるため、地域別に営業支店を構えなくてもよくなりました。
ウェビナーのデメリット
参加者の反応が見えない
一方でウェビナーの場合はこれまでと異なり、参加者を見て反応を確認することができません。参加者同士も互いに反応をみることができないため、アイスブレイクはリアルイベントと比べて盛り上がるということは少ないです。
また、参加者は手軽にウェビナーに参加することができるため、リアルでのイベント以上に集中していなかったり、途中で離脱してしまうことが多いです。参加者の顔が見えない中で、視聴者の興味関心を保ち続け、最後まで集中して聞いてもらうにはかなりの工夫が必要となります。
通信環境に大きく影響を受ける
ウェビナーの場合はインターネットを利用してセミナーを開催するため、ホスト側のPCのスペックやインターネット回線の状況によってはビデオが止まってしまったり、声に雑音が入ってしまったりと影響を受けることがしばしばです。
普段の仕事は問題ない場合でも、ウェビナーの際は大きな通信容量が発生しますので、事前にリハーサルなどで通信環境をチェックしておくことが求められます。
ウェビナーを提供しているサービス
ウェビナーを提供しているサービスを22個抜粋してリスト化してみました。ZOOMが一番有名かと思いますが、最近では大規模なオンラインイベントはEventHubで行われていたりと多くの企業でサービスを提供しています。
- Cocripo(コクリポ)
- LiveOn(ライブオン)
- V-CUBE セミナー
- Adobe Connect(アドビコネクト)
- Cisco Webex Events
- Skype(スカイプ)
- ネクプロ
- GigaCast®
- Jストリーム
- zoom(ズーム)
- Google ハングアウト
- Facebook Live
- Youtube Live
- ツイキャス
- bizplay (ビズプレイ)
- jinjerミーティング
- ON24
- FreshVoice Webinar
- GlobalMeet ウェブキャスト
- EventHub
- QEXLINE
- WebinarNinja
ウェビナーというとZoomを一番に思い浮かべるかたも多いと思いますが、意外と20社以上も関連するサービスがありました。それぞれの料金や口コミ評価など気になる方はこちらに記事をまとめていますので、参考にしてみてください。
【厳選20社】ウェビナーツールはどこがオススメ?特徴から口コミまで徹底比較!
ウェビナー開催に準備しておくべきもの
当日の発表資料
ウェビナーを通して画面を共有するのでデスクトップを整理しておき、発表資料も念の為ローカルへダウンロードして開く準備をしておきましょう
万が一の場合に備えて他の担当者も資料を開くことができるように、関係者へ資料の共有をしておきましょう。
予備のパソコンやタブレット端末
当日は一発勝負となるため、万が一PCやタブレットなどの不調が発生した場合に備えて予備のPCやタブレットも準備をしておきましょう。
充電を十分にしておき、資料も予備PCやタブレットで開く準備をしておきましょう。
マイクとスピーカーが搭載されたヘッドフォンやイヤフォンの準備
PCに内臓されているマイクやスピーカーを利用すると周囲の音を拾いすぎてしまったり、音声がクリアに聞こえないケースがあります。それぞれマイクやスピーカーを別で用意しても大丈夫ですが、Bluetoothなどの設定周りがうまく行かないこともあるため、マイクとスピーカーが内臓されているイヤホンやヘッドフォンを準備しておくことをオススメします。
iPhoneの純正イヤホンはWindowsの場合でもMacの場合でも活用でき、比較的安価に入手が可能なので、オススメです。
カメラ機能
現状普及しているノートPCであればカメラが内臓されていることがほとんですが、もし内臓されていないPCを利用する場合は別でカメラを取り付ける必要があります。
視聴者側であればカメラオフなので問題ないですが、ホスト側の場合は必須で準備をしておくことを推奨します。
ウェビナーツール
Zoomなどウェビナーツールをスムーズに開けるようにデスクトップ版のソフトをダウンロードしておきましょう。オンライン版でも問題ないですが、通信回線によってはなかなか接続できない場合がありますので、デスクトップ版の方が安心です。
Zoomでのウェビナーの開催方法や参加方法についてや、Zoomミーティングとの違いについてよくわからないという方向けにこちらの記事をまとめていますので、読んでみてください↓
Zoomウェビナーの開催方法や参加方法は?Zoomミーティングとの違いも含めてわかりやすく解説!
ウェビナーを開催する場合は、ライセンスの機能を確認しておくことが必要
ウェビナーを開催したい場合は、無料ウェビナーツールにもよりますが、無料アカウントでは利用できない、もしくは参加者の制限がかかる場合がほとんどです。
ウェビナーを開催する前にアカウントの有料化や機能として問題ないかの確認をしておきましょう。
ウェビナー当日はスタッフが複数名いた方が安心
ウェビナー当日は発表者を除き、スタッフが複数名いた方が安心です。ウェビナー途中で質問が来ることが想定されるため、質問への回答、もしくは発表者が回答しやすいように手伝ってあげるなどすると進行がスムーズです。
また開催日は必ずと言って良いほど、参加方法がわからない、参加ができないなどの問い合わせが来るため、メールでも対応できる体制を整えておくとベストです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回はウェビナーについてまとめてみました。Webミーティングとの違いとしてはコミュニケーションが一方通行か、双方向なのかの違いや、参加者の規模です。ウェビナーを活用することでこれまで出会えなかった企業へも効率よくアプローチすることができるため、企業の売上向上にも大きく役立つことが見込まれます。まだウェビナーを利用したことがないという場合は、一度検討してみてはいかがでしょうか?
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