RPAはどのように活用できる?企業・業界別の事例を紹介!

RPAはどのように活用できる?企業・業界別の事例を紹介!

RPAはロボティック・プロセス・オートメーションの略でロボットを作り、人間の作業を代行するツールのことです。産業革命時は蒸気機関が登場したことにより人間に変わり大規模な向上で大量生産ができるようになりました。コンピュータを活用した仕事においても同様に、自動で大量処理ができる時代の波が来ています。RPAはどのようなポイントで活用されているのか、業界別の事例を紹介していきます。

RPAを導入したいんだけど、どういったことで活用されているんだろう?

RPAでできることはかなり豊富だから、業務内容によって十人十色の使い方だね!

おさらい:RPAとは?

RPAとはロボティック・プロセス・オートメーションのことで、その名の通りロボットによって作業プロセスを自動化することを指します。工場では服の機織りや組み立てなどがロボットによって自動化されていますが、PCの世界では入力作業や資料作成など普段の日常の作業をRPAによって自動化することができます。

RPAについてはこちらの記事で詳しく紹介していますので、もう少し詳しく知りたいという方は参考にしてみてください。

【入門編】PRAとはどのようなサービス?特徴から活用事例まで幅広く紹介!

RPAを導入することでのメリット

RPAを導入することで作業が自動化・効率化できるという点はイメージがつくと思いますが、他にもメリットがあります。

人件費などのコスト削減

作業の自動化に伴い、今までよりも少ない人数で作業を行うことができるようになります。人件費がコストとして一番高いことが多く、RPAを導入することですぐに効果を感じることができるポイントです。

労働環境の改善

営業担当者の場合は、営業活動に必要な架電を行うために架電リストの作成からスタートすることがあります。Webページで調査してコピー&ペーストを何時間もかけて行っているなどのケースも少なくありません。単純作業は従業員の精神と肉体の疲労に直結してしまいます。RPAを活用することで無駄な単純作業をなくし、労働環境を改善することができます。

人的ミスの削減

人間が行う作業はどうしてもミスがつきものです。RPAの場合はロボットが実行しますので、毎回同じ品質で処理をしてくれます。24h365日稼働してもその品質は変わらないため、これまでの作業ミスの発生確率は格段に低く抑えることができます。

RPAの導入コスト

RPAは安いものであれば月額数万円から利用することができます。無料版として機能を制限して利用できたり、無料トライアルで一定期間は無料で利用することができます。ただ、導入のコストは金額面だけではありません。

作業プロセスの洗い出しが一番時間がかかる

RPAは決まったプロセスを自動化することができますが、ロボットである以上、人間が作る必要があります。細かく最初に設定をする必要があるのですが、そもそもなんの作業を自動化したいのかを洗い出し、どのような作業フローなのかを整理する必要があります。

月額費用を払えば全てうまくいくというわけではなく、最初の洗い出しと整理が非常に重要ですが、工数が一番かかるポイントです。

RPAが稼働した後も定期的にメンテナンスをする必要がある

RPAを作成する際に想定したフロー以外の事象が起きると、RPAはエラーと感知してストップしてしまいます。最初はページの読み込み速度やいくつかの例外パターンなど、想定外のことが発生するため、その度に対応できるようにメンテナンスを行う必要があります。

導入して終了というわけではないため、一定期間はメンテナンスとして作業をする必要があります。

RPAとAIの違いは?それぞれの特徴から事例まで徹底解説!

RPAの活用事例

具体的なRPAの活用ポイントを把握することで、どのようなポイントを効率化しているのかを把握することができます。他の企業や業界を参考にして活用ポイントを選定していきましょう。

1.株式会社ファミリーマート

<背景>

慢性化する人手不足を解消するために業務改革の1つとしてRPAを活用。

<内容>

全国の店舗売り上げを基幹システムから分析用の店舗を抽出してダウンロードする作業を自動化

<結果>

担当者が1日かけていた作業がRPAで1hほどで実行することができるようになった

<ツール>

UiPath


2.株式会社三越伊勢丹ホールディングス

<背景>

現場ごとで作成されたバラバラなExcelデータの標準化とバックオフィス作業の効率化

<内容>

  • システムからデータをダウンロードしてレポートの自動作成
  • 取引先へ支払う手数料の自動算出
  • 出勤・退勤の自動集計

<結果>

7つの業務だけで年間2,000hの削減ができた

<ツール>

UiPath


3.ガソリンスタンド運営企業

<背景>

ETCカードの利用明細を書面で管理していたが、業務効率化を検討

<内容>

  • AI OCRを活用して利用明細を自動スキャン
  • スキャンしたデータをExcelへ変換
  • Excelデータを販売管理システムへ自動入力

<結果>

作業の大半が自動化となり、入力工数が大幅削減

<ツール>

不明


4.人材コンサルティング企業

<背景>

営業担当から提出される交通費精算書の金額チェックに膨大な工数がかかっており自動化を検討

<内容>

  • 申請された移動区間をWebで自動検索
  • 最適ルートの申請の場合は自動印刷して上長へ提出
  • 最適ルートの申請でない場合は、再提出依頼の自動メールを送信

<結果>

作業の大半を自動化することができ、人数を減らして対応することが可能になった

<ツール>

不明


5.三菱UFJフィナンシャルグループ

<背景>

様々なデータベースへログインし、データ移動を行う作業が大量にあり自動化を検討

<内容>

  • 複数回のシステムへのログイン
  • システムから別のシステムへデータの移動

<結果>

約20業務で合計2万時間の作業を自動化

<ツール>

不明


6.サッポロビール

<背景>

毎日手作業でデータの大量のダウンロードを行っていて、その時間と労力が大きな課題

<内容>

  • POSデータを店舗分アクセスしてダウンロードすることが必要

<結果>

年間約1100万円の削減効果

<ツール>

Autoブラウザ名人


7.那覇市

<背景>

膨大な量の定型業務に対する負担軽減と、手作業による作業ミスの防止

<内容>

  • 作業での入力作業の自動化
  • データ入力後の処理など定型作業の自動化

<結果>

不明

<ツール>

ナイス・アドバンストプロセスオートメーション(NICE APA)


8.東京都葛飾区

<背景>

職員の労働時間の削減と事務ミスの削減

<内容>

  • 源泉徴収の生産処理業務の自動化

<結果>

年間で444人日の作業工数を削減することができた

<ツール>

「AI Humming Heads」(AIHH)


9.マツモトキヨシホールディングス

<背景>

現場の業務担当者が身近な定例業務を自らRPA化を目指す取り組み

<内容>

  • 約500種類の業務をPRAで自動化

<結果>

年間で2万9,000人時の作業工数を削減することができた

<ツール>

BizRobo!


10.株式会社テレビ朝日サービス

<背景>

将来の人手不足を見据えた生産性と業務品質の向上策

<内容>

  • 番組レポート集計など約70種類の業務をPRAで自動化

<結果>

年間で年間5万時間相当の作業工数を削減することができた

<ツール>

BizRobo!


RPAの検討ポイント

RPAの事例をみて導入を検討しようと思った方も多いと思います。そのままどのようなツールがあるのかを調べたいという気持ちはわかりますが、一度、どのような業務を自動化すべきかというところから考える必要があります。

ツール選考からだと失敗する理由

最初にRPAツールを選んでしまうと、そのRPAツールで「できること」しか自動化することはできません。RPAツールありきで考えると、削減インパクトが少ない業務に対して自動化をする工数がかかったり、場合によっては通常業務よりもRPAの対応で逼迫してしまうというケースもあります。

見るべきポイントは使いやすさとサポート

自動化すべき業務が定まったらそれぞれRPAツールの選定に入ります。それぞれどのようなことができるのかが異なるので、営業担当へ実現できるかを確認してみましょう。候補が決まったらあとは使いやすさとサポートです。RPAは現場担当者がメンテナンスをすることがほとんどですので、使い勝手やサポートの手厚さをみておくと良いでしょう。

有名なRPAツールのベンダー

RPAは市場規模が2023年には1500億以上になると見込まれており、かなり多くのサービス提供会社がいます。その中から選ぶのは大変だと思います。こちらの記事で厳選した15社のRPAツールベンダーをまとめていますので、料金や特徴、口コミなど参考にしてみてください。

RPAはどこがオススメ?厳選15社を徹底比較!

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回はRPAの導入事例を10個紹介しました。多くの業種や職種で利用されていますが、全体としてバックオフィス系の業務での相性が良いことがわかります。また、OCRなどRPAとは別のツールを活用することで、RPA単体よりもより自動化の業務範囲を増やすことが可能です。

まずは業務の洗い出しからスタートして相談してみることをお勧めします。

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